前回のテーパリング
リーマンショックの影響で行われていた3回の量的緩和に対して行われた2014年1月から10月の金融引締策です。
2013年5月に突如としてFRBのバーナンキ議長がテーパリング発言を行い市場が混乱しました。
この混乱を「テーパータントラム」と言います。
ミルシルズでは今年中にも開始される可能性のあるテーパリングの前に前回のテーパリング時の個別銘柄の動きを追ってみようと思います。
今回はキヤノン(7751)です。
最悪期から抜け出した1年という印象のキヤノンの2021年でしたが、最後に米国のテーパリングという大イベントがやってきます。
前回のテーパリングに絡む2013-2014年の相場を振り返ってみようと思います。
キヤノン(7751)の2013年-2014年 テーパリング期間の動き
上記が前回のテーパリング時(バーナンキ発言から10ヶ月におよぶテーパリング終了、そしてその後の立ち上がりまで)のキヤノン(7751)のチャートです。
バーナンキ議長の発言前には高値で4,115円を付けていたキヤノンですが、発言の後ずるずると下落基調に入り9月には安値2,913円を付けてしまいます。約30%の下落でした。
この年のキヤノンは業績下方修正を2度行うなど波乱な年でもありました。
ちなみに2014年の7/24にも下方修正がされていますが、ドル高基調が株価を救う形となっています。
テーパリング開始時の株価は3,330円。
マーケット全体の軟調さに押されキヤノンも2,889円まで下落しました。
その後はテーパリング後のドル高・円安を先取る買いが入るなど、テーパリング終了時には3,600円台を回復しました。
その後原油急落などの市況の混乱を受け、下落しますが、急激なドル高・円安を受け株価は急回復したのでした。テーパリング後は利上げとなるので必然的にドル高基調となります。
これだけは覚えておくと得するかもしれません(笑)
今回のテーパリングでキヤノンはどうなる?
今回のテーパリングでも下落場面があると思われます。
中国の情勢等で大きく下押しする可能性もあると思っています。
しかし、前回同様テーパリング期間の半ばあたりからドル高基調が強まってくると思います。
ですので、上手にテーパリング後の下値を拾いたいですね。
後半以降のドル高基調が強ければ強いほど株価の上昇も大きくなるので、上手く立ち回れば非常に美味しい相場となる可能性があります。
為替の動きを監視しつつ仕込んでいくことを推奨します。