アメリカがリセッション(景気後退)に陥ったときに上がる傾向がある米国株の特徴
リセッション時に上がる傾向がある米国株には、いくつかの特徴があります。以下にその特徴と具体例を挙げて説明します。
1. ディフェンシブ株
特徴: 景気に左右されにくい業種の株です。例えば、生活必需品、医療、公共事業などの企業が該当します。
具体例: プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)、ジョンソン・エンド・ジョンソン、デューク・エナジーなど。
2. 高配当株
特徴: 安定した配当を提供する企業の株です。リセッション時には、投資家が安定した収益を求めるため、人気が高まります。
具体例: AT&T、ベライゾン、コカ・コーラなど。
3. ヘルスケア株
特徴: 医療関連の企業は景気に関係なく需要があるため、リセッション時にも安定しています。
具体例: メルク、ファイザー、ユナイテッドヘルスグループなど。
4. 消費財株
特徴: 食品や飲料などの必需品を提供する企業の株です。景気が悪化しても需要が減りにくいです。
具体例: ペプシコ、クラフト・ハインツ、ウォルマートなど。
リセッション時の具体例
2008年の金融危機
ディフェンシブ株: P&Gやジョンソン・エンド・ジョンソンは比較的安定していました。
高配当株: AT&Tやベライゾンは安定した配当を提供し続けました。
ヘルスケア株: メルクやファイザーは需要が安定していました。
2020年のコロナショック
ディフェンシブ株: 生活必需品を扱うウォルマートやコストコは需要が増加しました。
高配当株: コカ・コーラやペプシコは安定した配当を維持しました。
ヘルスケア株: ファイザーやジョンソン・エンド・ジョンソンはワクチン開発で注目されました。
まとめ
リセッション時に上がる傾向がある米国株には、ディフェンシブ株、高配当株、ヘルスケア株、消費財株などがあり、それぞれに特徴と具体例があります。これらの株は景気後退時に安定したパフォーマンスを示すことが多いです。
アメリカの景気後退時に大きく下落する米国株について
アメリカの景気後退(リセッション)時に大きく下落する傾向がある米国株について、いくつかの事例とセクターごとの影響を紹介します。
リセッション時に大きく下落する米国株
テクノロジーセクター
- 事例: 2000年のドットコムバブル崩壊
- 影響: テクノロジー株は特に大きな打撃を受け、NASDAQは約78%下落しました。
金融セクター
- 事例: 2008年のリーマンショック
- 影響: 銀行や保険会社の株価が大幅に下落し、S&P 500の金融セクターは約84%下落しました。
エネルギーセクター
- 事例: 2020年のCOVID-19パンデミック
- 影響: 原油価格の急落により、エネルギー株は大きく下落しました。例えば、エクソンモービルの株価は約50%下落しました。
各セクターの影響
テクノロジーセクター
高成長が期待されるため、リセッション時には投資家がリスクを避ける傾向が強く、株価が大きく下落します。
金融セクター
経済の健康状態に直接依存しているため、リセッション時には貸し倒れリスクが増加し、株価が下落します。
エネルギーセクター
エネルギー需要が減少するため、原油価格の下落とともに株価も下落します。